2019年9月、ジョージアの首都トビリシ(Tbilisi)からアゼルバイジャンのバクー(Baku)へ向かう際に、アゼルバイジャン航空(Azerbaijan Airlines)のLCCにあたるブタエアウェイズ(Buta Airways)を利用しました。

1時間10分という短いフライトでしたが、中央アジアのコーカサス3国での貴重な移動手段の1つです。この記事では予約時の注意点やトビリシの市内から空港までの移動方法、ブタエアウェイズの機内の様子をレポートしていきます。

ブタエアウェイズ(Buta Airways)とは?

ブタエアウェイズ(Buta Airways)はアゼルバイジャン航空のLCCブランドです。

  • アゼルバイジャン航空はレガシーキャリア
  • ブタエアウェイズは格安航空(LCC)

という位置づけで、アゼルバイジャン航空が運行する路線の中でも、国内線や、ジョージアなどの比較的近距離の国際線は、LCCのブタエアウェイズで運行しているようです。

このポイントを理解していないと予約がやっかいです。

予約時の注意点

同じ時間の便でも、アゼルバイジャン航空、ブタエアウェイズの両方のホームページから予約ができるようになっています。(ホームページの見た目や仕組みもほぼ同じ)ですが、どちらから予約したかで価格やサービス内容が異なってきます。

アゼルバイジャン航空として予約をすると、預け入れ荷物や機内持ち込み荷物、食事やドリンクなどを含めた、レガシーキャリアと同じ内容で予約がされます。一方でブタエアウェイズとしての予約だと、他のLCCと同じく荷物や食事はオプションとなっていて、省いた価格での予約もできるようになっています。価格比較サイトで見ると、ブタエアウェイズにした方がお特に見えるのはそのためです。

ですが、ブタエアウェイズの一番安いプランだと、機内持ち込み荷物さえも制限されてしまいます。なので余程身軽な状態でも無い限り、ブタエアウェイズからの予約でも、結局はアゼルバイジャン航空からの予約と変わらない値段となります。意識せずにブタエアウェイズの一番安いプランで予約して当日追加料金を取られるぐらいであれば、最初からアゼルバイジャン航空として予約した方が確実です。

日本のクレカは使用不可?

いざ予約しようと思っても、日本人が直接アゼルバイジャン航空ないしはブタエアウェイズの公式サイトから予約するのは難しいです。ブランドやカードの設定によるかもしれませんが、日本のクレジットカードが基本的には使えません

なので今回は仕方なくTrip.comから予約をしました。Trip.comは、中国からタイなどアジアを中心に、こうした日本のクレカが使えない場合に重宝します。いくぶんか料金が上乗せされていますが気になるほどではないです。

公式サイト利用時の罠?

実は最初公式サイトから予約を完了したと思い込んでいました。しかしクレカの決済に失敗していたようで、正しく予約ができていませんでした。クレカの決済失敗した画面が、あたかも予約が成功したような画面になっていたので、深く見ずに予約番号だけ控えて閉じてしまっていたんです。

その結果、フライト前日になりオンラインチェックインが出来ず、ブタエアウェイズのカスタマーサービスに連絡したところ、予約ができていないことに気が付きました。搭乗予定だった便は既に埋まっており、致し方なく同日の深夜便を予約するハメになりました。

ちなみに、ブタエアウェイズのカスタマーサービスは対応が早かったです。オンラインチェックインができない件をメールで伝えたところ、数分で返答が来ました。

オンラインチェックインとデジタルボーディングパスにも対応

チェックインは、出発時刻の24時間前から2時間前まで、アゼルバイジャン航空またはブタエアウェイズのサイトからオンラインでできます。Trip.comでの予約でも公式サイトからチェックインできます。

予約番号(Booking Reference)と姓(Surname)を入力して画面の指示にしたがって進めばOKです。搭乗券(Boarding Pass)はPDFを印刷する形でも良いし、iPhoneのウォレットアプリ対応のデジタルボーディングパスも発行してくれます。

トビリシ市内から空港までの移動手段

トビリシ市内から空港までの移動はタクシーがメインとなりますが、市バスでも簡単に行くことができます。

トビリシ鉄道駅の前から出ている37番バスが空港へ向かいます。乗車時間は40分ほど。一応市内のバス停を巡回してから空港へ向かいますが、かなり混み合うので始発のトビリシ鉄道駅前から乗った方が確実です。市バスとはいえ新しい車両で綺麗でした。後方の座席にはUSB給電ポートもありました。

トビリシ国際空港

トビリシ国際空港は古臭くもなく、それなりに綺麗ですが旧ソ連感漂う空港です。残念なことに制限エリアには搭乗2時間前からしか入ることができませんでした。4時間前くらいに着いてしまい、チェックインロビーの硬い椅子で2時間過ごすハメになってしまいました。特に広い空港でもないし、お店も制限エリア内の方が充実しているので、あまり早く到着しすぎない方が良いです。

あいにくの深夜便でしたが、トビリシ空港の制限エリア内のお店はまだオープンしていました。 といっても、免税店やダンキンドーナツと軽食屋がある程度ですが。

実際にブタエアウェイズに乗ってみた

出発時刻30分前になり、予定通り搭乗手続きが始まりました。

トビリシ国際空港

今回乗った機体はEMBRAER190という聞きなれない機体でした。調べてみるとどうやら細い機体や小-中規模の旅客機を作っているメーカーのものらしいです。

機内は2:2の4列シート。割り当てられたのは通路側の座席でした。座席は意外にも快適でゆったりしていました。LCCでエコノミーということで、ひび割れた皮のシートを想像していましたが、むしろその逆で安い革特有のベタベタした感じもなくて滑らかな肌触りでした。

ブタエアウェイズ機内

離陸する直前くらいから眠ってしまっていたが、機内サービスが始まったあたりで目が覚めました。短距離なのでドリンクのサービスぐらいかと思っていたところ、

「 Ham and Cheese or XXXXX(聞き取れず…)?」

と聞いてくるので、ハム&チーズを選んだところ

どでかいパンが配られました。

このときはお腹がそんなに空いておらず、味も良いとはいえないので、ちびちびと食べてゆっくり完食しました。

ちなみに食事が配られている人は機内でも自分含めてごくわずかでした。やはり、ブタエアウェイズとしての予約でオプションをつけた人、ないしはアゼルバイジャン航空として予約をした人にだけ配っているようです。

パンを食べ終わってまた一眠りしていると、あっという間にアゼルバイジャンの首都バクーのヘイダル・アリエフ国際空港に到着しました。飛行機は沖止めされて空港建物までバスで移動しました。

ヘイダル・アリエフ国際空港

バクーの空港はモダンなデザインで快適でした。アゼルバイジャンへの入国は一応ビザが必要なのですが、入国審査前の通路に置かれている端末で簡単にアライバルビザが取れます。

ヘイダル・アリエフ国際空港

コーカサス旅行での快適移動に欠かせない貴重な路線

コーカサス三国の旅行において、アゼルバイジャンの首都バクーとジョージアのトビリシは、結構距離が離れています。

一応バスや列車も運行していますが、どちらも夜行で一日掛かりになってしまうので、気合と体力と時間が必要です。

なので今回乗ったブタエアウェイズ (アゼルバイジャン航空)は両都市間をサクッと移動したい人にとっては貴重な交通手段です。

ただ便数は1日2本のみと限られています。料金は時期にもよるが、今回乗った便はTrip.comを通したアゼルバイジャン航空としての予約で$109(約12,000円)でした。

公式サイトでの予約トラブルで直前に予約し直したため、やや高くなってしまいましたが、通常であればアゼルバイジャン航空としての予約で10,000円ぐらいが相場なようです。

また、トビリシ→バクーよりも、バクー→トビリシの方が若干安く行けるようです。コーカサス三国はアゼルバイジャン→ジョージア→アルメニアの順で訪れる人の方が多いので、そちらの方が値段も安く時間帯も良い時間に設定されています。

コーカサス旅行の参考になれば幸いです。もし更に詳しく知りたい部分や間違った記述がありましたら、遠慮なくコメントで教えて頂けると嬉しいです。

GODSPEED!!!