年々「修行」という言葉がメジャーになってきて、JGC修行をしようという方も増えてきています。かくいう僕も、これを書いている2020年はJGC修行中の身です。新型コロナウィルスによる影響で国際線ルートが閉ざされたり、JALグループ運航便のFOPが2倍付けになったり、波乱万丈な年ですが、なんとか達成できそうです。
そこで今回は、海外渡航が厳しくなったこのご時世で重要度が増してきたJAL国内線の座席や予約クラスについて、主にどんなものがあって、獲得できるFOPにどんな違いがあるのかを、わかりやすくシンプルに解説していきます。
一方で、ANA国内線の予約クラスについては別記事でまとめました。SFC修行をされる方はこちらを参考にしてみてください。
3つの座席クラス
JALには3つの座席(シート)のクラスが存在します。それが
- ファーストクラス
- クラスJ
- 普通席
です。これはその名前の通り、座席(シート)が違ってくるのでイメージしやすいと思いますが、1つ1つ解説していきます。
ファーストクラス
JAL国内線の中でも最も上位クラスの座席です。ANAのプレミアムクラスと同じ位置付けとなります。
ただし、ファーストクラスがついている路線はごく一部に限られていて、2020年春現在で
- 羽田-札幌
- 羽田-伊丹
- 羽田-福岡
- 羽田-那覇
の4区間のみで運航しています。
相場としては普通席+8,000円で乗れるクラスではあるのですが、路線も限られていて、コスパも高めのため人気となっており、+8,000円よりも高騰していたり、そもそも予約が取れないケースがほとんどです。
クラスJ
普通席から+1,000円すれば乗れるクラスとして人気の高いシートです。普通席と機内サービスは同じですが、シートが間隔も広くゆったりとしています。
普通席
いわゆる通常のエコノミー席です。とはいっても世界でNo.1のエコノミークラスと言われているだけあって、シート間隔もあって十分快適です。
修行の観点から言うと、クラスJとファーストクラスにすれば当然FOPも多くもらえるのですが、増加幅はごく僅かです。それよりも、各シートをどの「予約クラス(運賃)」で発券するかがキーとなります。
3つの予約クラス(運賃)
JAL国内線予約クラス(利用運賃)には、下表の通り様々な種類があるのですが、ここでは代表的な3つの例を紹介していきます。特別な事情でもない限り、この3つを抑えておけば十分お得なプランを組むことができます。
運賃1:大人普通運賃
これが通常料金となります。利用運賃カテゴリーは運賃1となり、マイルの積算率は100%です。
ただし、後述する特便と先得に比べるとかなり割高になってしまいます。よほど直前の予約でもしない限り、この予約クラスで発券するケースはないと思われます。
フライトマイルの積算率が100%なので、当然FOPもたくさん付きますが、コスパ重視の修行において直接このクラスを予約するのはおすすめしません。
運賃3:先得(先得割引、スーパー先得、ウルトラ先得)
こちらが一番安い運賃です。マイルの積算率は75%です。搭乗ボーナスFOPもありません。
マイルの積算率も低く、ボーナスFOPも付かないので、修行向きではないのですが、やはりその安さは魅力です。
運賃4:特便(特便割引1、特便割引3、特便割引7、特便割引21)
搭乗日から1,3,7,21日前に発券できる予約クラスです。マイルの積算率は運賃3の先得と同じく75%ですが、特便の場合だと搭乗ボーナスFOPが400ポイント付与されます。
料金は先得よりも高いですが、先得料金+1,000~3,000円程度で購入できるケースも多々あります。400FOPがもらえるので4,000円以内の価格差であれば、FOP単価10円以下となるので、お得感があります。
お得な便(低FOP単価便)の選び方
JAL国内線のFOPは、下記シミュレーターを使えば簡単に計算してくれます。
FLY ON ポイント(FOP)の例
ここでは比較のために、いくつかの路線で座席クラスと予約クラスごとのFOP数をシミュレーターを使って算出し、まとめてみました。
- 羽田-札幌
ファーストクラス | クラスJ | 普通席 | ||
運賃1 | 普通 | 1930 | 1522 | 1420 |
運賃3 | 先得 | 1276 | 868 | 766 |
運賃4 | 特便 | 1676 | 1268 | 1166 |
- 羽田-伊丹
ファーストクラス | クラスJ | 普通席 | ||
運賃1 | 普通 | 1240 | 1016 | 960 |
運賃3 | 先得 | 700 | 476 | 420 |
運賃4 | 特便 | 1100 | 876 | 820 |
- 羽田-福岡
ファーストクラス | クラスJ | 普通席 | ||
運賃1 | 普通 | 2102 | 1648 | 1534 |
運賃3 | 先得 | 1418 | 964 | 850 |
運賃4 | 特便 | 1818 | 1364 | 1250 |
- 羽田-那覇
ファーストクラス | クラスJ | 普通席 | ||
運賃1 | 普通 | 3352 | 2564 | 2368 |
運賃3 | 先得 | 2460 | 1672 | 1476 |
運賃4 | 特便 | 2860 | 2072 | 1876 |
ファーストクラス・クラスJは長距離線じゃないとお得感は無い
上記の表を見てわかるとおり、ファーストクラスやクラスJを予約しても、その分追加でもらえるFOPは限られてしまいます。というのも、ファーストクラスやクラスJは、区間マイルに対するボーナスマイルがそれぞれ+50%(F)/+10%(J)される計算なので、そもそもの区間マイルが短い場合は、あまりメリットがありません。
例えば、羽田-伊丹間であれば、普通席と比べて+300(F)/+50(J)程度しかFOPが増えません。FOP単価で言うと20円以上になってしまうので割高です。
ただし、羽田-那覇間ぐらい区間マイルが大きくなってくると話は変わってきます。普通席と比べて1,000FOP(F)/200FOP(J)くらいの追加幅になってくるので、8,000円(F)/1,000円(J)という追加料金を支払うメリットが十分出てきます。
予約クラスは特便割引が狙い目
特便割引は、しっかり探すと先得割引との価格差が1,000~3,000円程度しかないケースがあります。
特便割引は、先得割引では付かない搭乗ボーナスFOPが400ポイントもらえます。FOP単価10円以下を目指すのであれば、+4,000円までであれば許容範囲と言えます。
一番安い先得割引を基準に考えて、それよりも上位の便を取るべきかどうかは、下記を基準に考えると良いです。
- 普通運賃:先得割引運賃の1.33倍+4,000円よりも安い場合
- 特便割引:先得割引運賃+4,000円よりも安い場合
- 先得割引:上記2つに当てはまらない場合
実際に料金を見てみると、普通運賃と先得割引の料金差は2倍以上の開きがあることがほとんどです。一方で特便割引はところどころ、先得割引と同じか+1,000~2,000円程度しか差が無いことがあるので、狙い目のクラスです。
JALの座席クラスと予約クラスを理解して賢く修行
以上、JALの座席クラスと予約クラスについて、主に利用するであろう部分をかいつまんで解説してきました。簡単に言いたかったことをまとめると
- 座席クラスには「ファーストクラス」「クラスJ」「普通席」の3つがあり、長距離線でも無い限り、上位クラスを狙うメリットは薄い
- 予約クラス(利用運賃)は「大人普通運賃」「先得割引」「特便割引」の3つが主なクラス。特便は搭乗ボーナスFOPが付く割に先得+1,000~+3,000円程度で取れるケースがありお得。
といった具合になります。もちろん個別のケースに応じて判断が必要ですが、概ね上記の傾向に沿って探していくと、遠回りせずにお得な便が見つかるはずです。
JGC修行をされる方の参考になれば幸いです。もし更に詳しく知りたい部分や間違った記述がありましたら、遠慮なくご連絡頂けると嬉しいです。(@pt_hyatt)
GODSPEED!!!