どうも、HYATT(@pt_hyatt)です。

2019年8月、ベルギー南部の街シャルルロワ郊外にある、とある廃墟へ行ってきました。世界四大廃墟とも謳われる火力発電所の冷却塔跡地、通称パワープラントIM(Power Plant IM)です。

廃墟がある場所への行き方や実際の中の様子についてレポートしていきます。実際に訪れてみるかどうかは自己責任でお願いします。

ダメ元で現地へ突撃

火力発電所の美しい廃墟がベルギーにあるのは、ネットのまとめサイトなどで知っていました。ですが、行くのも大変そうという思い込みから、いつか行けたら良いなぁくらいの感覚でした。

2019年夏に、ベルギーで1週間ほど滞在する機会が訪れたときに、この廃墟のことを思い出し、意を決して行ってみることにしました。

事前の情報はネットにある数少ないリソースのみ。わかったのは次の情報ぐらいでした。

・ベルギー南部の街シャルルロワにある。
・シャルルロワの駅から歩けない距離でもない。
・火力発電所の敷地前のバリケードは破られたまま
・2018年の秋時点では中まで入れた

数少ない先人たちの潜入成功例に沿って、実際に向かってみることにましたが、入れなかったら入れなかったでしょうがない!最悪近づけるだけ近づいて外観の写真だけでも撮って帰ろうくらいの気持ちでした。

パワープラントIMの場所

グーグルマップで「Power Plant IM」調べてみると、美しい写真とともにちゃんと出てきます。

シャルルロワ(Charleroi)の中心部から南西に4~5kmほどの距離にあります。ぶっちゃけ歩くには遠いですが、早朝の散歩だと思って割り切りました。実際に徒歩で行ったところ片道1時間以上かかりました。タクシーや車で行ければベストです。

ちなみに、ストリートビューでは2009年時点で更新が止まっています。しかも敷地前にはバリケードが張られていて入れないようになっていました。一瞬これを見て諦めかけましたが、先人たちの記事を見る限り、既にこのバリケードはこわれている模様なので、それを信じて決行することにします。

シャルルロワへの行き方

ベルギー南部の街シャルルロワへは、飛行機やフランスから鉄道やバスで行く方法もありますが、首都ブリュッセルからバスないしは電車で行くのがスタンダードです。今回僕は行きも帰りもバスで移動しました。その時の様子は下記記事を参考にどうぞ。

廃墟への突入は早朝と決めていたので、前日の夕方にバスでシャルルロワに到着してシャルルロワ駅近くのホテルに1泊。早朝に廃墟へと出かけ、返ってきたらすぐに昼前のバスでブリュッセルに戻るというスケジュールでした。

弾丸ではありますが、シャルルロワの街は小さいので、着いてからその日のうちに街を散策する余裕もありました。早起きだけすればなんとかなります。

パワープラントIMまで歩いてみた

まだ夜明け前の朝6時ちょうどにホテルを出発しました。本当は5時くらいに出るつもりでしたが、あまりに暗かったのと、周囲でまだ酔っ払いが叫んだりしていたので、ちょうど明るくなり始める時間帯を狙って出発しました。

8月末とはいえ、明け方の時間帯は少し寒かったです。半袖の上に、薄い長袖を羽織っていきましたが、それで丁度良かったです。

駅周辺には、何人かホームレスらしき人がちらほら。まだ辺りも暗く、少し危険な感覚に襲われます。そこから更に人気の無い道路を通っていきます。

この先どうなるのやらと思いましたが、ここからはむしろ人がいなさすぎて危険を感じることはほどんどなかったです。

今も稼働しているのか廃墟になっているのかよくわからない工業地帯を抜けて、太い線路を渡ります。

工業地帯の先はしばらく住宅エリアが続きます。だいぶ日も出てきましたが、まだ朝の6時半。誰もいません。面白いくらい誰にも出くわしません。まるでゴーストタウンのようです。

住宅街を抜けると、一気に野放しにされた感じの道路になってきます。立ち入ってはいけない感が出てきましたが、気にせず、行けるところまで行ってみよう精神で歩き続けます。

するとようやくパワープラントがはっきりと眼の前に見えてきました。

一気にテンションあがります!どんどん近づいていき、ついに広角レンズ無しでは収まらないくらいに近づいてきました。

パワープラントIM周辺の様子

いよいよパワープラントIMが目の前に現れ緊張感が高まってきました。そして気になるバリケードはというと…、

パワープラントIM

まさかのフルオープン!!笑

もはや歓迎してくれているんじゃないかというくらい、ガードするものが何もありません。堂々と敷地内に入って、目の前に佇むパワープラントIMを撮影します。

パワープラントIM

中に入るための階段を探すべく、周囲を歩いていきます。左手はかなり気が多い茂っていたので無理と判断し、右手を進んでいきます。すると、ここも普通にほとんど遮るものなく、裏手に回れてしまいました。

内部へ続く階段もあっさり見つかります。

しかも、この時点でドアが空いているのも確認できました。

まさかの余裕で侵入ができる状態でした笑

ちなみに冷却塔のすぐ横には川があり、向かいには発電所関連の建物が並んでいました。そちらも同様に廃墟になっています。

パワープラントIM内部の様子

パワープラントIMの内部の様子がこちらです。

本当にゲームの中の世界みたいです。(メタルギアシリーズとかで出てきそう)

中央は下の空間が見えるようになっていて、落ちたら這い上がってこれなそうな感じがします。

苔や草もたくさん生えています。

ふと上を見上げるとこんな感じで絶景が広がります。閉ざされた空間から見る空は格別のものがありますね。

火力発電所なので、石や鉄の塊なのかと思いきや、土台となる部分は木でできていたのが意外でした。

観光地化されていない手つかずの廃墟

以上、2019年8月時点での様子をまとめてみましたが、息を呑む美しさは健在でした。変に観光地化されていないあたりが、冒険心を駆り立ててくれるので、余計に感動が大きかったです。外観だけでも迫力ありますし、内部の景色はほんと綺麗です。

パワープラントIM内部

とはいえ廃墟は廃墟なので、整備はされていません。蜘蛛の巣が多く、最初入り口を通過したときに思いっきり顔に喰らいました。また、ホコリやチリがたくさん堆積しています。少しだけバックを床においただけで、一気に汚れてしまったので注意が必要です。特に変なところに飛び乗ったり、よじ登ったりしない限りは危険ではないですが、やんちゃなことは避けたほうが良さそうです。

パワープラントIM出口

ちなもに、パワープラントIM周辺では全く人に遭遇しませんでした。人がいた形跡すらありません。僕みたいな廃墟好きな日本人がたまに訪れるくらいなのでしょう。バリケードもなければドアも開けっ放しです。

しばらくはこのまま放置が続きそうな感じはしますが、何が起こるはわかりません。行きたいと思っている物好きな方は、今のうちに訪れておいた方が良いかもしれません。

その際にこの記事が参考になれば幸いです。

GODSPEED!!