ゴールドカードを超える上位のプラチナカードは、その分年会費も掛かりますが、付帯するサービスや保険が充実していています。
そんな誰もが憧れるプラチナ・カードの中でも代表格と言えるのが、アメリカン・エキスプレスのプラチナ・カードです。
僕もこのアメックスプラチナカードについては何年か前に、知り合いの社長さんが使っているのを見て憧れていました。それから何度か申し込もうかと思ったことはあるのですが、日々の忙しさにかまけて後回しになっていて、2019年にようやく申し込みをしました。
今回は、アメックスプラチナカードを半年利用してみてわかったことについてまとめてみました。
カードの申し込みから到着まで
アメックスプラチナカードの申し込みですが、以前は招待制でしか申し込めなかったのですが、2019年4月より、誰でもオンライン上から申し込めるようになりました。
アメリカン・エキスプレス プラチナ・カードの申し込みはこちら
日本に帰国するタイミングで受け取れるように、審査期間も加味して帰国の約1ヶ月前に申し込みをしました。審査にはそれなりに時間が掛かるだろうと思っていたのですが、まさかの3日で審査通過&カード送付の連絡が…。(早すぎる…)結局、不在のため返送になってしまいました。
そこで、早速アメックス・プラチナの目玉サービスの1つ、コンシェルジュデスクに電話したところ、めちゃくちゃ丁寧に対応してもらい、帰国後に合わせて無事再送していただけました。
はじめてのプラチナ・カードだったので、カードが届いて開封するときは、とても興奮しました。カードは2枚送られてきます。1枚は通常のプラスチックのもの。もう1枚はチタン製の固く分厚いカードです。
審査基準について
アメックスプラチナの審査基準は特に公開はされていませんし、タイミングやその人の信用情報によって変わりうるので、確かなことは言えません。僕の場合、フリーランスのエンジニアという肩書きでしたが、通過できました。
個人的に思ったのは、以前からアメックスのビジネスゴールドカードを所持して時折つかっていたことがプラスに働いたのかもしれません。サブのカードだったので、大した額の決済もしていませんでしたが(2,3年で数百万ほど。)やはり同じブランドのカードで履歴があるのは大きいかもです。
届いてからすぐにしたこと
アメックスプラチナカードを無事に受け取ったら、真っ先に下記を済ませました。これらは全て、会員サイト「プラチナウェブ」から申請することができます。ただ、一つひとつやるのが大変だったり、わかりにくい部分があったりするので、プラチナデスクのコンシェルジュにお願いするのも良いかもしれません。
プライオリティ・パスの発行申請
アメックスプラチナの特典として、世界中のラウンジが使えるようになる「プライオリティ・パス」のプレステージクラス(年会費:US$399)に無料で申し込めます。しかもアメックスプラチナ会員としての申込みの場合、同伴者も無料で使えるようになります。(通常はUS$27)
申請してから2,3日で承認されて、1週間後くらいに物理カードも届きました。
ホテル・メンバーシップの申請
下記ホテルチェーンの会員プログラムにおいて、宿泊歴が無くても一気にゴールド会員までなれるサービスです。(シャングリ・ラは”ジェイド会員”)
- シャングリ・ラ ホテルズ&リゾーツ
- Radisson Hotel Group(ラディソン)
- MARRIOTT BONVOY™ (マリオット ボンヴォイ)
- ヒルトン・ホテルズ (ヒルトン・オナーズ)
承認されるまでの時間ですが、ホテルチェーンごとにかなり開きがありました。
ヒルトンとシャングリラは、あっさりと1週間ほどで登録が完了し、各チェーンのアプリ上でも上級会員になっていることが確認できました。
一方でラディソン(RADISSON REWARDS™)とマリオット(MARRIOTT BONVOY™)は、1ヶ月以上かかりました。目安が4~8週間とあったので、8週目くらいまで我慢して、ちょうど問い合わせをしようという段階でゴールド会員になっていました。
おかげで年末に宿泊したLAのウェスティンホテルにはギリギリ間に合いました。
メンバーシップ・リワード・プラス
アメックスのポイントは基本的に100円で1ポイント貯まります。これが、メンバーシップ・リワード・プラスに登録すると、各種ボーナスポイントプログラムに登録することができ、買い物によっては更に2ポイント貯まるようになります。
申請サイトが少しわかりずらかったので、コンシェルジュの方にお願いして「対象加盟店ボーナスポイントプログラム」「海外利用ボーナスポイントプログラム」の2つを登録してもらいました。
これも登録完了まで少し時間がかかります。2週間程度かかると言われていまいたが、それよりも早く、1週間程度で登録完了しました。
プラチナカードのメリット
実際に半年間利用してみて、良かったサービスについて、1つ1つ解説していきます。
プラチナ・デスク
1つ目は、コンシェルジュサービスです。早速カードの郵送のところからお世話になりました。コンシェルジュの方は、物腰柔らかいのはもちろんのこと、明るく丁寧に対応していただけて非常に気持ちが良いです。他のよくあるサービスデスクとは全然違います。
問い合わせ以外にも、旅行の手配やお店の予約、ギフトの準備などもしてくれるようです。ただ個人的に旅行の手配などは、自分でやらないと気がすまない性格で、特に苦痛に感じてもいないことなので、そうした目的で利用したことはまだないです。
なので、特に使い倒しているサービスではないですが、いざというときに親切に対応してくれるサポートデスクがあるというのは、非常に心強いです。あくまで保険的な使い方しかできていませんが、それだけでもメリットはあると感じました。
ホテル・メンバーシップ
上述の通り、ヒルトン/マリオット/ラディソン/シャングリラという4つの外資系ホテルチェーンの上級会員になれるプログラムです。これらの系列ホテルに、年に数泊だけでも宿泊するのであれば、かなりお得な特典です。
特にヒルトンは、ゴールド会員以上で無料朝食が付いてくるので、かなりメリットが大きいです。(マリオットは2018年に改悪となって、プラチナ以上からになってしまったそうです)
個人的には、ヒルトン系列のホテルは好きで良く利用するので、かんり恩恵を受けています。また、マリオットでも部屋のアップグレードやウェルカムドリンクのサービスを受けることができました。ラディソンとシャングリラは、この半年でまだ泊まる機会がありませんでした。
海外利用ボーナスポイントプログラム
メンバーシップ・リワード・プラスのプログラムの1つで、簡単に言うと「外貨建ての決済」は全て100円で3ポイントとなります。つまりは、海外に滞在している間は、いかなる決済もポイント3倍ということです。
これが海外生活が長い僕にとってはかなり強力でした。この半年で海外にいる間は、ホテルも航空券も、普段の食事や買い物も、全てアメプラで決済していたので、ザクザクポイントが貯まりました。
対象加盟店ボーナスポイントプログラム
こちらもメンバーシップ・リワード・プラスのプログラムの1つで、アメックスが指定する対象加盟店でのお買い物が、全て100円で3ポイントとなります。対象加盟店と言っても、マイナーなところに限られるんだろうな…と侮っていましたが、Yahoo JapanやiTunes Store / App Store、JAL、HIS、そしてAmazon.co.jpが対象加盟店となっています。
アマゾンでの買い物がポイント3倍対象なのは、かなり嬉しいですし使い勝手も良いです。kindle本なども対象です。また、個人的にちょうどJALの女給会員を目指してJGC修行することに決めたタイミングでもあったので、JALのフライト予約も全てアメプラで決済し、ガッツリポイントを稼ぐことができました。JGC修行をされる方にはオススメです。
アメリカン・エキスプレス・トラベルオンライン
ホテルや航空券の予約サイトと同じ操作性で、検索や予約ができます。こちらでの決済も、対象加盟店ボーナスポイントプログラムの対象なので、100円で3ポイント貯まります。
お気に入りのホテルチェーンの場合だと、直接公式サイトやアプリから予約しないと、泊数やポイントが加算されません。一方航空券に関しては、どこで予約をしようと一緒なので、良く利用しています。
予約できる航空会社や便が限られていたり、若干値段が高くなっていたりするケースがありますが、統一したフォーマットで予約ができて、なおかつポイント3倍付けなのは嬉しいです。
期間限定特典&イベント
モスバーガーやスタバ、ドラッグストア、ドン・キホーテなどなど、全国様々なお店やサービスで、期間限定のキャッシュバックキャンペーンをやっています。さらには、USJ貸切イベントがあったり、銀座SIXのラウンジが使えたりといったイベントも開催されます。
こうしたキャンペーンやイベントが、常時何かしら告知されているので、楽しみですし、タイミング良く利用・参加できるものがあるとすごく嬉しいです。
センチュリオン・ラウンジ
アメックスプラチナカード保有者は、アメリカと香港にある「センチュリオン・ラウンジ」を利用できるようになります。ラウンジ内の様子は別記事にまとめてありますが、なかなかクオリティ高いラウンジが無料で使えます。特にアメリカは物価も高いですし、航空会社のラウンジでも食事やシャワーが無いケースがほとんどなので、非常に重宝しました。
- サンフランシスコ国際空港
- ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル・ヒューストン空港
プラチナカードの微妙なところ
ここまで、実際に僕が半年間で利用してみて、アメックスプラチナカードを持っていてよかったなと思ったポイントについてまとめてみました。一方で、ここはちょっといまいちだなと思った点についても触れておきます。
年会費が130,000円(+税)
言わずもがなですが、年会費は130,000円(+税)と強気です。ちょうど増税のタイミングとも重なって、合計143,000円が入会翌日に引き落とされました。覚悟のうえで申し込みましたし、それなりのメリットは十分感じていますが、アメリカ版だとUS$550と半額くらいなので、もうちょっと安くなって欲しいですね。
日本だけに篭っているとメリット少ない
僕がメリットに感じた点を振り返ると、その殆どが海外での利用シーンでした。プライオリティ・パスも日本じゃほとんど使い道無いですし、センチュリオンラウンジもアメリカと香港にしかありません。また、海外利用ボーナスポイントプログラムも日本にいる時にはほぼ使えないです。ホテル・メンバーシップによって上級会員として利用できるホテルも限られてしまいます。
残るメリットは、期間限定特典&イベントや、対象加盟店ボーナスポイントプログラムぐらいでしょうか。
プライオリティ・パスが一部制約あり
プライオリティ・パスには、ラウンジ利用だけじゃなく実はレストランでも割引される特典があります。一部のレストランに限られますが、ラウンジの利用代金の基準とされている、1人あたり約3,000~4,000円分が無料になります。5%とか10%割引ならよく見かけますが、3,000円って結構な額ですよね。
実際、ペルー・リマにあるホルヘ・チャベス国際空港で、対象のレストランを見つけたので入ろうとしたところ、「アメックスの特典で発行されたプライオリティ・パスは対象外」との注意書きが。
調べてみると、どうやら2019年に改悪されてしまったようです。(詳細は下記記事参照)
アメリカン・エキスプレス、「プライオリティパス」でのレストラン利用不可に 日本でも8月から
これに対して、年会費1万円の楽天プレミアムカードなどで発行できるプライオリティ・パスは、こうした制限が無く利用できる…という矛盾が生じています。てっきりアメックスプラチナで発行したプライオリティ・パスが最強だと思っていましたが、まさかの落とし穴でした。
ホテル・メンバーシップも自力で達成してしまえば不要
これはホテル暮らしをしている僕だからこその悩みです。
ホテル・メンバーシップの特典で、ゴールド会員になれるのは嬉しいですし、たっぷりメリットも享受しています。
各ホテルチェーンで、年に数泊するだけなら、魅力的な特典だと思います。ですが、特にヒルトンに関しては、このペースで宿泊を続けていくと、更に上のダイヤモンド会員になれそうです。またマリオットも、ゴールド会員のうちにプラチナチャレンジをしてみようと考えています。プラチナ会員になれば、ヒルトンと同様に無料朝食やラウンジ利用権もついてくるので、泊まる回数も増やしていきたいなと考えているところです。
こうして、ヒルトンやマリオットでの宿泊が増えると、自力で上級会員になれるので、アメックスプラチナカードの特典に頼らなくてもよくなってきます。もちろん、毎年泊まり続けないといけませんが。
ちなみにラディソンとシャングリラは決して嫌いというわけではなく、これまでも年に数泊はしてきました。ですがヒルトンやマリオットと比べると、ホテル数が限られてくるので、上級会員である必要がそこまで無いんですよね。
なので、個人的にはヒルトンとマリオットが最初の年だけ上級会員になると嬉しいなという程度でした。
まとめ
以上、僕がこの半年で利用したサービスに限られますが、ざっとレビューしてみました。上記以外にもファイン・ホテル・アンド・リゾートやフリー・ステイ・ギフトといった素敵な特典もあるので、また利用した際にはレビューしてみます。
利用してみてわかったこととしては、海外滞在日数が長い方、航空券、ホテルをたくさん利用する方には、かなりメリットがあります。特にアメリカだと利用できる店舗が多いのはもちろん、センチュリオンラウンジも利用できるので、しっかり元を取れます。
一方で、海外はほとんど行かずに日本にいるだけの場合は、メリット半減と言って良いかもしれません。Amazonなど、日本国内に居ても使える提携店で鬼のように買い物する人を除いて、メリットを得られるのは難しそうです。
あとは、単純にステータスとして持っておきたいならどうぞ。っていう感じですね。
かくいう僕は、アメリカに行く頻度は多くないですが、海外で過ごす日の方が多いで、かなりメリットを感じています。なので、今年も更新して使い続けるつもりです。
ですが、最近の新型コロナウィルス蔓延による入出国制限などの措置が長期化するようなことがあれば、日本にいるしか無くなるので、要検討になってしまいます。今はただ、そうならないことを願うばかりです。
以上、アメックスプラチナカードの発行を検討されている方の参考になれば幸いです。もし更に詳しく知りたい部分や間違った記述がありましたら、遠慮なくご連絡頂けると嬉しいです。(@pt_hyatt)
GODSPEED!!!